2012年5月5日土曜日
70歳現役社会目指す就職支援窓口、高齢者殺到
70歳現役社会目指す就職支援窓口、高齢者殺到
読売新聞 5月5日(土)15時13分配信
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「70歳現役応援センター」で就職相談をする高齢者(手前)(2日、福岡市博多区で)=泉祥平撮影
「70歳現役社会」の実現を目指し、福岡県が4月に開設した高齢者向けの就職支援窓口への相談が相次いでいる。
開設から6日間で180件に上り、県は職員を追加派遣するなど対応に追われている。「年金だけでは生活できない」「社会とつながりを持ち続けたい」。理由は様々だが、旺盛な就業意欲に対し、受け皿はまだ不十分で、専門家は高齢者雇用を促すための公的支援の必要性を指摘している。
県が4月23日に開設した「70歳現役応援センター」(福岡市博多区)で、県によると対象を高齢者に絞った就職支援窓口は全国で初めて。開設以来、今月1日まで平日6日間で110人が訪れ、電話で70件の相談が寄せられた。相談員2人とコーディネーター2人が職探しを行うが、人手が足りず、県は応援の職員2人を派遣するなどして対応している。
相談者の多くは、「年金だけでは生活が苦しいので何か仕事をしたい」「ハローワークでは高年齢というだけで仕事がない」と駆け込んでくる人たち。
元自営業の福岡市西区の男性(69)は「10万円足らずの年金では生活できず、ハローワークでは仕事が見つからない。ここは高齢者に特化しているので期待したい」という。機械関係の技術者として働いてきた同市東区の男性(67)は「社会とのつながりを持ち続けるためにも働きたい」と話す。
ただ、センターが紹介できる仕事は、ハローワークに出されている「年齢不問」の求人や独自に開拓した数社にとどまっており、これまで就職内定者は1人。
県は4月に策定した総合計画で、70歳まで働ける企業の割合を、現状の16%から、16年度までに30%に上げる目標を設定。企業への協力を求めるとともに、高齢者が行うまちおこしにも補助金を出すなど、社会参加も促していく考えだ。
最終更新:5月5日(土)15時13分
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